わさび②――wasabi

長編連載小説
『わさび②――wasabi』 第十一回

    ◇
 今回は、趣向を変えます。

 なかがきとして――
 ”なかがき”という日本語はありません。
 小説には、”まえがき”、”あとがき”があります。

 主に、作品に対する解説であったり、作者がその作品を書くに至った心情・経緯などが述べられていると思います。
 ですから、”あとがき”が書けるのが、だいぶ先になりそうなので、その前に書き留めておこうと思いました。

 本書『わさび』は当初、ギャグ小説として書こうと思っていました。
 大真面目にです。
 主人公である女子大生三名が、繰り広げるスラップスティック・コメディ(ドダバタ喜劇)にしようと考えていました。

 ユーモア小説、ユーモアマンガはあります。
 前者は北杜夫氏であり、後者は、現在のいがらしみきお氏、かつての東海林さだお氏でしょう。
 しかしながら、ギャグマンガはあっても、ギャク小説はないのです。
 現代は、誰も読んだことがない作品が求められていると思います。

 小説を読んで、腹を抱えて笑ったことがあるだろうか。
 たぶん、皆無であろう。
 私は、それを打破したい。

 小説(散文)の弱点は、その辺にあるのではないか。
 荒唐無稽といわれようとも、いままでの表現形式を見直すべきではないか。
 現在の形式が、笑いからほど遠いものであるがゆえに、魅力あふれる作品が出来にくい状況にあるのではないか。
 爆笑を生まないのは、小説だけではないか。

 むずかしい。
すべての人々の笑いの発火点は、同質ではないからだ。
しかし、赤塚不二夫的なるもの、あるいは谷岡ヤスジ的なるものを描いたとして、不条理劇にならざる得ない。
 果たして、それは、小説と呼べるものなのか。

 そんな思いを巡らせているいるとき、映画『二郎は鮨の夢を見る』を観、インスパイアされて、いまの『わさび』になったのである。
 鮨をテーマにしたとき、日本の伝統文化であるのだから、おちゃらけは出来ないと思いました。
 ふつうのコメディドラマに路線変更したのである。

 また、ライフワークがひとつ増えた。


    ◇
 『すし 伝統の技を極める』(ナツメ社)を読了しました。
 読むというより、オールカラーの豪華本なので、眺めるという感じでした。
この本一冊あれば、明日からでも、江戸前の鮨屋を開業できそうです。(笑)
(ただし、良い魚を仕入れられるか否かによります……。)

 魚のさばき方から、すし飯の作り方、飯の握り方、それこそ玉子焼きの焼き方まで、写真入りで掲載されています。
 最近では、YouTubeなんかで、いろんな方が、鮨の作り方みたいなのをアップロードされているので新鮮味という意味では劣るかもしれません。
 しかし、参考画像がきれいで、分かりやすいので重宝するのではないでしょうか?

 一番驚いたのは、最終章の『各店のつまみ』です。
 各店が、にぎり鮨だけではなく、酒肴に心血を注いでおられるのには吃驚しました。
 おつまみというより、懐石の八寸といっても良いようなものまであります。
 写真が掲載できれば良いのですが……。

 まず、『鮨 真』のカラスミ餅ですね。
 あぶった餅をカラスミにサンドイッチしたもの。
 餅といっても、2ミリほどの薄いやつ。
 これ、どんな味がするんだろう?
 餅があぶってあるから甘いという。
 イメージできないですね。
 食べてみたいです。

 各店とも、YouTubeでヒットしますが、おまかせコース等がアップされていて、さほどおつまみについては詳しくはないです。
 それは、そうですよね、みなさん、鮨の情報が欲しいんですから。(笑)

 次に、『鮓 村瀬』のあん肝です。
 キューブ状のあん肝に、奈良漬けで蓋(ふた)をしてあるような形状で、その上に少しだけわさびが、まるで取っ手のように乗っている。
 もう芸術作品ですよね、これ。
 あん肝と、奈良漬けは斬新な組み合わせではないですが、食感のちがいが楽しめて、絶妙な色合いが美しい。

 最近のYouTuberは、すごいですよね。
 鮨屋の全国制覇を目指す猛者(もさ)、東京全店制覇を目論む女子YouTuber、などなど……。
 参考にさせてもらってます。
 ありがとうございます。
     つづく


*参考文献
『すし 伝統の技を極める』 ナツメ社刊
岩 央泰(銀座いわ)、坂上暁史(銀座おのでら)、鈴木真太郎(西麻布 真)、西 達
広(匠 達広)、村瀬信行(鮓 村瀬)・共著








 好きだよ。
 家のこととか、あるから連絡して。


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