テーマ:日本画

THE 読物 ~東 月彦の小説~

連載21 薪御能      ※  真砂子は小下絵を描いていた。  それは、六曲一双の屏風の右隻の方で、安念が謡曲『道成寺』で白拍子に扮して、急の舞を舞う場面だったのである。  暗い表情の曲見の面をつけ、烏帽子をかぶり、豪華な唐織りの装束を身にまとい、華麗に扇をあげる彼の姿を描いていたのだった。  真砂子…
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THE 読物  ~東 月彦の小説~

連載21 奈良三彩  日吉宗悦は金屏風を見つめていた。  それは、狩野元信作と伝えられる二曲一双の『夏冬芭蕉』という題のついた屏風であった。  画面にあふれんばかりに描かれた大ぶりの芭蕉の葉。それ以外は、何も描かれてはおらず、背景に金泥がほどこしてあるだけで、安土・桃山文化を色濃く繁栄した作風で、豪放磊落といえる作…
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